残クレで購入した車の車検費用負担と注意点やメリデメを徹底解説

2024年11月14日

「残クレ車検」に関心のある方に向けて、残価設定型クレジット（残クレ）で購入した車の車検や費用について詳しく解説します。

残クレは、月々の支払額を抑えられるため人気の方法ですが、「ディーラー以外でも車検が受けられるのか？」や「5年契約の車検費用はどうなるのか？」といった疑問を抱く方も多いでしょう。また、ダイハツや日産、スズキなどメーカーによっても異なる車検費用やプランについて知りたい方もいるかと思います。

本記事では、トヨタの残クレ利用時における自動車税の取り扱いや、トヨタ残クレのメンテナンスパックの利点、ホンダの残クレで発生する自動車税の負担など、残クレ特有の負担や注意点についても紹介します。

また、「残クレ保険はどうするべきか」「残価クレジットで乗り続ける際のデメリットやリスク」など、長期的に利用する際のポイントや留意点にも触れます。残クレの欠点やデメリットも含めて総合的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

残クレ事故時の車両保険の補償範囲と評価損の影響
残価設定ローン契約中の全損事故や廃車時のローン対応
事故車の査定や売却時に必要な手続きと費用負担
残価設定ローンが適しているユーザーや契約時の注意点

残クレで買った車の車検、費用負担や注意点

残クレで購入した車の車検はディーラー以外も選べるのか？
5年の残価設定で車検は受けられるのか？
ダイハツの残クレ利用で車検費用はどうなる？
日産の残クレ車検で必要な費用とは？
スズキの残クレで車検を受ける際のポイント
トヨタの残クレ利用時のメンテナンスパックの利点
ホンダ残クレでの自動車税や車検の扱いについて

残クレで購入した車の車検はディーラー以外も選べるのか？

残クレ（残価設定ローン）で購入した車の車検は、基本的にディーラー以外の業者を選ぶことも可能です。ただし、ディーラー以外を利用する際にはいくつかの注意点があります。残クレでは契約時に車の残価を設定し、その価値が契約満了時に維持されることが前提となっています。そのため、車両のコンディションやメンテナンス履歴は重要視され、特にディーラー側でのメンテナンスが推奨される傾向があります。

一般的に、ディーラー車検は費用が高めですが、メーカー純正部品を使うため、メンテナンスの質が保証される利点があります。一方で、ガソリンスタンドや民間の整備工場での車検では費用を抑えることができますが、ディーラー車検と比べて車の査定評価に差が出る可能性があるため、残クレで購入した車をディーラー以外で車検に出す場合には、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

また、残クレでは走行距離や車両状態に制限があるため、状態を良好に保つことが求められます。これを怠ると、契約終了時に予定の残価を下回ってしまい、追加の費用が発生する場合があるため、注意が必要です。ディーラー以外の選択肢も検討しつつ、条件に合ったメンテナンス業者を選ぶことが賢明です。

5年の残価設定で車検は受けられるのか？

5年の残価設定ローンを組んだ場合、少なくとも1回は車検を受ける必要があります。これは、日本の道路運送車両法に基づき、新車の初回車検は3年後、その後は2年ごとに車検を受ける義務があるためです。つまり、5年ローンでは3年目の車検が必要となり、5年目には車検を回避できますが、1回分の車検費用は避けられません。

この場合、ローンの契約期間を5年に設定する際には、3年目の車検費用も考慮しておくことが重要です。車検費用は車種や整備内容によって異なりますが、一般的な相場では10万円前後の費用がかかります。車検の時期に出費が重なると支払いが負担になることもあるため、残クレの月額を抑えて浮いた分を車検費用として積み立てておくと安心です。

残クレの契約期間を3年にすることで、車検費用を支払わずに済ませる方法もありますが、5年ローンを選ぶ方は毎月の支払い額が少ないことを重視しているケースが多く、結果的に3年目の車検を選ぶことになるケースもあります。車検費用がどうしても負担になる場合は、カーリースという選択肢も検討してみると良いでしょう。

ダイハツの残クレ利用で車検費用はどうなる？

ダイハツの残クレ（残価設定ローン）を利用して車を購入する場合も、車検費用は別途支払う必要があります。ダイハツでは残クレ専用のメンテナンスパックを用意している場合もあり、これを利用することで、メンテナンス費用や車検費用の一部を平準化することができます。しかし、車検自体の費用はダイハツに限らず、残クレ契約に含まれていないため、定期的な出費として計画に入れておく必要があります。

車検費用は法定費用とメンテナンス費用に分かれ、法定費用には自賠責保険料や重量税が含まれます。ダイハツ車の車検費用は普通車の場合10万円程度、軽自動車なら7万円前後が目安です。ダイハツでは特に車種によって残価の設定が異なるため、月額が安く抑えられていても、車検の時期に合わせて車の状態を維持することが求められます。

また、車の状態や走行距離が残価に影響するため、ダイハツのディーラーでのメンテナンスを受けると査定時に高評価となることも多いです。車検費用の負担を減らすためには、ダイハツのメンテナンスパックや定期的なメンテナンスの実施も検討しましょう。

日産の残クレ車検で必要な費用とは？

日産の残クレを利用している場合、車検費用も考慮に入れておく必要があります。残クレ契約には車検費用が含まれていないため、3年または5年契約を選んだ場合、少なくとも一度は車検を受ける費用がかかります。日産の場合、残クレ利用者向けに車検費用を抑えるための「メンテナンスパック」や「定額プラン」なども提供しており、これらを利用することで車検費用を一定額に抑えることが可能です。

車検費用の内訳としては、法定費用（自賠責保険料や重量税など）と、点検・整備費用があります。日産の普通車であれば、法定費用とメンテナンス費用を合わせて10万円前後、軽自動車なら7万円程度が相場です。日産のディーラーで車検を行う場合には、純正部品が使われるため、残価の査定にも良い影響を与える可能性が高く、残価評価を維持したい方にはディーラーでの車検が推奨されます。

日産の残クレは、車の価値が契約満了時にある一定の水準を保っていることが前提ですので、走行距離や車両状態の管理も重要です。車検時の費用を抑えつつ、車両価値を維持するには、メンテナンスパックの活用や日頃のメンテナンスを意識しましょう。

スズキの残クレで車検を受ける際のポイント

スズキの残価設定ローン（残クレ）を利用して車を購入する場合、契約期間中に車検を迎える可能性があるため、いくつかの注意点を把握しておくことが大切です。スズキの残クレ契約では、契約期間は一般的に3年または5年に設定されています。3年契約の場合は、車検のタイミングで車の乗り換えを検討する人も多いですが、5年契約の場合は1回の車検を受けることが必要です。

まず、残クレ契約中の車検では、通常の車検費用に加えて、走行距離や車の状態についても注意を払う必要があります。スズキの残クレでは、契約時に月間や年間の走行距離制限が設定されており、走行距離が超過した場合には車両価値が下がるため、追加料金が発生することがあります。さらに、返却時に査定が行われるため、車検時には車の状態を整えておくことが推奨されます。傷やへこみがある場合、返却時に査定で差し引かれる可能性があるため、車検と合わせて簡単な修理やメンテナンスも行うとよいでしょう。

また、スズキのディーラーで車検を受ける場合、純正部品やディーラー独自のサービスが提供され、安心感がある一方で、費用が他の業者よりも高めになる傾向があります。費用を抑えたい場合は、信頼できる他の車検業者に依頼することも検討しましょう。ディーラー以外で車検を受ける際には、スズキの定めるメンテナンス条件を満たしているかを確認することが重要です。

最後に、残クレの返却時には車の査定が行われるため、契約満了時点で車の状態が良好であることが求められます。そのため、車検時には必要最低限の整備だけでなく、残価保証を維持するためのメンテナンスにも意識を向けておくと安心です。これらのポイントを理解した上で、スズキの残クレを活用すれば、安心して車検や返却手続きが行えるでしょう。

トヨタの残クレ利用時のメンテナンスパックの利点

トヨタの残価設定型ローン（残クレ）には、メンテナンスパックがオプションとして用意されています。このメンテナンスパックを利用することで、日常のメンテナンスや定期点検を計画的に行うことができ、車を良好な状態に保ちながら、残価をしっかりと維持することが可能です。

メンテナンスパックの主な利点は、契約期間中に発生する車検や法定点検の費用、エンジンオイルの交換、消耗品の交換費用などがあらかじめ含まれている点です。これにより、急なメンテナンス費用が発生するリスクを抑え、予算の見通しが立てやすくなります。また、日常のメンテナンスをディーラーで確実に行うことで、トヨタ車の純正パーツを使用した信頼性の高いサービスを受けることができるため、車の品質を維持することにもつながります。

さらに、メンテナンスパックには、契約終了時の車の査定時に残価がしっかり保証されるというメリットもあります。メンテナンスを定期的に行っていないと、返却時に車両の価値が低下し、追加費用が発生する可能性がありますが、メンテナンスパックを利用していれば、契約終了時のコンディションが保証され、残価をより高い状態で維持できるため、経済的メリットが大きいと言えます。

トヨタの残クレを利用する際には、このメンテナンスパックの加入を検討することで、車を維持するコストを一定に抑え、さらに返却時のトラブルを回避できるため、安心してカーライフを楽しむことができます。

ホンダ残クレでの自動車税や車検の扱いについて

ホンダの残クレ（残価設定型ローン）を利用する際には、自動車税や車検に関する費用の扱いについて理解しておくことが大切です。ホンダの残クレ契約では、契約期間中にかかる自動車税や車検費用などの法定費用は、基本的に契約者である利用者の負担となります。

自動車税は毎年4月1日時点で車を所有している人に課せられる税金で、ホンダの残クレ利用者も同様に負担する必要があります。また、契約期間が5年の場合には、1回は車検を受けることが必要です。ホンダのディーラーで車検を受ける場合には、ホンダの純正部品を用いたメンテナンスや、メーカー保証が得られるため、安心感が得られる反面、車検費用は他の業者に比べて高額になることが一般的です。

ホンダの残クレでは、車検の時期まで車両の状態を良好に保つことが重要です。定期的なメンテナンスを怠ると、車検時に交換が必要な部品が増え、車検費用が膨らむ可能性があるため、注意が必要です。残クレ契約では、契約終了時に車を返却する際の査定で車の状態が確認され、査定額に影響を与える可能性があるため、車検や日常メンテナンスを適切に行うことが重要です。

また、ホンダの残クレでは、オプションでメンテナンスパックを利用することも可能です。これにより、車検を含めたメンテナンスの計画が立てやすくなり、予期せぬ費用が発生しにくくなるため、安定したカーライフを送りたい方には便利な選択肢となるでしょう。

残クレ車の車検と他費用の実際の負担

残クレ利用時に発生する自動車税は誰が払う？
トヨタ残クレ契約における自動車税の取り扱い
保険と残クレ：必要な補償内容を確認
残価設定ローンの欠点とデメリット
残価設定ローンで車を乗り続ける際のリスク

残クレ利用時に発生する自動車税は誰が払う？

残クレ（残価設定型クレジット）を利用して車を購入した場合、毎年の自動車税は誰が支払うべきか疑問に思う方もいるかもしれません。結論として、残クレ利用時の自動車税は、利用者が負担するのが一般的です。自動車税は、毎年4月1日時点で車を保有している人に課される税金で、残クレ契約をしている場合も、車を使用している契約者が支払う義務を負います。

残クレは車両価格の一部を残価として据え置くローン契約ですが、所有権は契約者側に移転されていないケースが多いです。しかし、実際に車を使用しているのは契約者であるため、自動車税は利用者の負担とされています。自動車税は車種やエンジンの排気量によって異なり、軽自動車では年間1万円程度、普通車では年間2万～4万円前後が目安となります。

なお、トヨタやホンダなど、メーカーによっては残クレ契約の際に、自動車税やメンテナンス費用を月額に組み込む「メンテナンスパック」などのオプションが提供されていることもあります。このオプションを利用すれば、自動車税や車検代が月々の支払いに組み込まれるため、予算管理がしやすくなり、自動車税の支払い時期を気にする必要がなくなります。

このように、自動車税の支払いは利用者に義務があるため、年間の費用をしっかりと計画に組み込むことが重要です。

トヨタ残クレ契約における自動車税の取り扱い

トヨタの残価設定型クレジット（残クレ）契約では、自動車税が契約者の負担になることに注意が必要です。残クレは、月々の返済額を抑えながら新車に乗れる方法として人気ですが、自動車税は毎年別途支払う必要があります。一般的に自動車税は車の所有者が納付しますが、残クレ契約の場合、実質的な使用者である契約者がこの税金を支払うのが一般的です。

残クレは、一定の期間利用した後に車を返却または買い取りすることを前提とした契約です。そのため、契約者は車両の所有権を持たない「利用者」という位置づけになります。しかし、自動車税はその年の4月1日時点で車を利用している人に課税されるため、残クレで車を利用する際もこの税金を毎年支払わなければなりません。

また、税額は車の排気量やエコカー減税の適用状況によって異なります。例えば、一般的な普通車では2万円以上の負担が発生し、排気量が大きいほど金額も増加します。エコカー減税対象車であれば一定の割引が受けられるため、残クレ契約時に検討することをおすすめします。

このように、トヨタの残クレを利用する際には、自動車税が毎年かかることを計画に含めておくとよいでしょう。契約者が負担する費用を把握しておくことで、残クレ契約における予期しない出費を避け、より計画的な支出管理が可能になります。

保険と残クレ：必要な補償内容を確認

残価設定型ローン（残クレ）で車を購入する際には、車両保険に加入しておくことが強く推奨されます。残クレ契約では、返却時の車両の状態や価値が重要視されるため、保険の補償内容を確認し、適切な内容で加入しておくことが大切です。特に、契約期間中に事故が発生して車が損傷した場合、修理費用や残価への影響をカバーするために、車両保険が重要な役割を果たします。

残クレ契約では、一般的な任意保険に加え、車両保険の加入が推奨されます。これは、事故や自然災害、盗難などで車が大きく損傷した場合、その修理代や価値の減少分をカバーできるからです。契約期間終了時に返却を選ぶ場合、車が損傷したままだとその修理代が追加で請求される可能性があるため、補償内容に十分注意することが大切です。

また、車両保険の内容を充実させることで、万が一の事故時の費用負担を軽減できます。特に、残クレ契約では車の価値が返却時に適切であることが求められるため、傷や修復歴がつくことで車の価値が大幅に下がるリスクを避けることができます。したがって、車を長く良好な状態で保つために、保険選びの際は補償範囲を慎重に検討し、車両保険への加入も含めて検討しましょう。

残価設定ローンの欠点とデメリット

残価設定ローンには、毎月の支払額が低く抑えられるというメリットがありますが、その一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。まず、残価設定ローンは支払期間中の返済額が抑えられている分、利息が割高になりやすい傾向にあります。これは、ローン残高に対してではなく、残価も含めた全体に対して利息が計算されるためです。そのため、最終的な利息の負担が大きくなり、支払い総額が増加する可能性があります。

さらに、残価設定ローンには、契約終了時に残価に応じた精算が必要になるという特徴があります。車両を返却する際には、車の状態や価値が契約当初の見込みよりも低いと、その差額を負担しなければならないケースがあるのです。また、契約終了時にそのまま車を所有し続けたい場合には、残価分を一括で支払うか、新たにローンを組む必要があります。

このほか、残価設定ローンの利用では契約中の車の走行距離が制限されることが一般的です。走行距離の上限を超えた場合、返却時に追加料金が発生することがあるため、特に日常的に車を長距離利用する方にとってはデメリットとなる可能性があります。これらの点を考慮すると、残価設定ローンは月々の支払額を抑えられる一方で、総支払額や契約期間後の精算におけるリスクも伴うため、慎重な検討が求められます。

残価設定ローンで車を乗り続ける際のリスク

残価設定ローンで契約した車を契約終了後も乗り続ける選択肢がありますが、これにはいくつかのリスクが伴います。まず、残価設定ローンでは契約期間満了時に残価が設定されており、乗り続けるためには残価分の一括支払いが必要です。これが一時的に大きな出費となり、支払いが困難な場合は新たにローンを組む必要が出てきます。

さらに、契約満了時に車の価値が残価を下回る場合、車を返却しても追加費用を請求されるリスクが生じます。車の価値は市場の変動や車両の状態に左右されるため、価値が下がった場合に精算額が発生する可能性があります。また、走行距離の制限や車両の損傷状況もリスク要因となり、基準を超えていると追加費用が発生することがあるため、車を継続して使用する際には注意が必要です。

こうしたリスクを踏まえると、残価設定ローンで購入した車を乗り続ける場合には、契約内容を十分理解した上で、支払い計画や車の管理を慎重に行うことが重要です。契約時に想定されるリスクと、それを補うための費用負担の可能性についても確認しておくと、将来的な負担を抑え、安心して利用を続けることができます。