僕は20代半ばの会社員で、年収は約350万円ほどです。社会人生活にも慣れてきて、ずっと憧れていた高級車「トヨタ・アルファード」をついに手に入れることを決意しました。しかし、一括購入は到底無理だったので「残価設定型クレジット(残クレ)」を利用することにしました。この体験を通して感じたことをお話しします。
憧れのアルファード購入を決めた理由
アルファードは僕にとっての夢の車でした。広い車内と高級感、そしてどっしりとした存在感がとても魅力的に感じていました。友達とのドライブや家族との外出でも、みんなが快適に過ごせるアルファードに乗ってみたいと思っていました。
ただ、アルファードはかなり高価な車で、グレードにもよりますが新車の価格は700万円以上になります。一括で購入するのは無理だったので、ディーラーの提案で「残クレ」を利用することにしました。月々の支払いを抑えられるという点に魅力を感じ、残クレならば夢のアルファードに乗れると思ったのです。
残クレの支払い条件と月々の負担
選んだアルファードのグレードは「HYBRID S」で、車両価格は約720万円。頭金は100万円を支払い、残りの620万円を残クレで支払うことにしました。契約期間は5年、残価は車両価格の45%に設定されており、実質年率は4.8%です。
月々の支払いは、通常月が45,000円で、ボーナス月には90,000円の支払いが加わります。僕の年収は350万円なので、月々の支払いとボーナス払いはギリギリのラインであり、慎重に家計管理をしながらのスタートとなりました。
アルファードに乗ることで得られた喜び
アルファードを手に入れたときは、本当に夢が叶った気分でした。広々とした車内は快適で、友達や家族を乗せてドライブに出かけるたびに「この車にして良かった」と思えました。友人たちも「すごい車だね!」と褒めてくれ、運転することが楽しく、充実感を感じていました。
特に、長距離ドライブでの快適さは最高でした。車内は静かで、乗り心地も良く、どこへ行っても安心して楽しめる空間が広がっていました。僕自身も、社会人になって自分でここまでの車を手に入れたという達成感がありました。
残クレの負担に直面して感じた不安
しかし、数ヶ月が経つにつれて、残クレの負担が思っていた以上に大きいことに気付きました。特に、ボーナス月に90,000円の支払いが重なると、他の生活費にしわ寄せが来ることが多くなりました。ボーナスは想定よりも少ないこともあり、その度に支払いのために貯金を切り崩さざるを得ない状況が続きました。
また、アルファードは燃費もそこまで良くなく、ガソリン代もかなりかかります。さらに、高級車ゆえの維持費も高額で、毎回のメンテナンスや保険料など、想定外の出費が続きました。月々の45,000円というローン支払いは一見安く見えますが、それに加えてかかる費用の合計額は、僕の収入に対してかなり重いものでした。
走行距離制限と残価精算の現実
さらに、残クレには「走行距離の制限」があり、年間の走行距離が10,000kmを超えると追加の費用が発生します。僕は友達と遠出することが好きだったので、走行距離の制限を気にしながら車を使わなければならないことにストレスを感じました。自由に走り回ることができないことは、車を持つ喜びを減らしてしまいました。
契約期間が終わる頃には、残価精算の問題も控えており、そのためにまとまった金額を準備する必要があります。これが、収入が高くない僕にとっては大きな不安材料でした。残価精算をしない場合は車を返却するか、新たなローンを組むかの選択肢になりますが、どれも負担が大きいと感じています。
残クレを利用して感じた後悔
この経験を通して、残クレは確かに月々の支払いを抑えて高級車に乗ることができる魅力的なプランですが、支払いのトータルコストや将来のリスクを十分に考慮しないと、後悔する可能性が高いと痛感しました。僕のように年収がそれほど高くない場合、高級車の維持費や残クレのリスクを考慮せずに契約すると、生活に大きな負担を感じることになります。
特に、ボーナス支払いに依存するプランは、収入が不安定な場合には非常に危険です。アルファードに乗るという夢は叶いましたが、その夢を維持するために多くの苦労が伴い、心から楽しめなくなった部分もあります。
今後の車に対する考え方
現在、残クレの契約があと2年残っていますが、次に車をどうするかは慎重に考えています。今後はもっと現実的に、自分の収入に見合った車選びをしたいと思っています。特に、次に車を選ぶ際には、月々の支払い額だけでなく、維持費や将来的な負担を含めてトータルで考えることを重視します。
カーリースや中古車の購入も視野に入れています。カーリースなら、維持費も含めて支払いが一定であり、計画的に支出を管理することができるため、収入に見合った選択肢だと感じています。高級車を所有することに憧れはありますが、それに見合った支払い計画をしっかり立てないと、結局は楽しさよりも負担が大きくなるということを学びました。
この体験が同じように若くして車を持ちたいと思っている人たちの参考になればと思います。残クレでの購入は一見魅力的ですが、現実的な収入とのバランスを考えた上で決めることが大切です。